退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

特別支援学級での外国語活動

11月7日にM小学校の特別支援学級で外国語活動の授業をしました。
特別支援学級の外国語活動でよく起こるうれしい出来事は、普段の学習で見ることの少ない子どもたちの隠れている側面が表れてくることです。
今回の授業では、1年生のHくんがいつもとは違った姿を見せてくれました。
Hくんは内気な子で、普段は自分から進んで発言することは多くありません。しかし、今回の学習では活躍する場面をたくさん見せてくれました。
動物の名前を英語で言う学習をしていたときです。「わに」は英語で何と言うのかみんなが考えていると、Hくんは”crocodile”と流暢な英語で答えたのです。私は、「すばらしい。発音が良すぎる」とたくさんほめました。その後の「動物ジェスチャークイズ」でも自分から手を挙げ、最後まで積極的に学習に参加していました。普段とは違う言葉で人と交流するときには、自分の中のまだ開けたことのない部屋の扉が開いたのではないかと感じています。
特別支援学級の子どもたちが、言葉への関心を高めたり、コミュニケーション能力の基礎を培ったりするために、外国語活動でどんなことができるのか、これからも研究を続けます。

以下はその学級担任の先生からいただいた授業の感想です。

意図的に繰り返し動物や体のパーツのフレーズがゲームに登場し、子どもたちも自然と単語を覚えていく様子がとても印象的でした。活動も子どもたちの発達段階でも参加できるような内容で、かつ、説明も分かりやすかったようです。子どもたちの活動もとてもスムーズでした。言葉とのファーストコンタクトもただ教えるのではなく、子どもたちが引き込まれるような演出でとても勉強になりました。子どもたちとの学習の出会いを大切にしようと感じました。
初めの導入で、挨拶を先生として、人形を使って挨拶の練習をする。相手を変えることで子どもたちが飽きずにあいさつの練習ができていました。Head, Shoulders, Knees and Toes.の歌で体のパーツを知り、絵本、お化け作りなど、学習のいろんな場面で自然に、体のパーツが出てくることで、子どもたちにも自然に浸透していく様子が見られました。その他にも、様々なゲームが登場し、繰り返し、動物の名前や体のパーツが出てきたのが印象的でした。なかなか、学級の児童も多く、交流の時間の兼ね合いで、全員の活動がとれないことも多いので、今回のような学級の児童全員でのゲームや活動を通して、学級としての一体感も生まれ、とても良い雰囲気で学習が進んでいきました。児童数も多ければ、クイズなどでは、勝手な発言をする児童もいましたが、こういった全員での活動の中でそういった一面を見ることができ、児童の課題を新たに見つけることもできました。集団の中での発言の仕方や活動の仕方を学ぶ機会にもなると思います。また、体の動きに関して、課題のある児童が多いので、今回のような自立活動を取り入れることはとても効果的だと感じました。今後、帯タイムなどの時間を使ってまたこういった活動をして、今回の授業を次に繋げて、外国に対しての興味関心を高め、学級としてのまとまりや、子どもたちの集団の中での力を伸ばしていきたいです。