退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

子どもの言葉でまとめをつくろう  2年生算数「かけ算」

 

 今日は2年生の算数を参観しました。
単元名 新しい計算を考えよう「かけ算」。 本時の目標は、「5の段の九九の構成の仕方を理解する」です。
問題は「おかしが1はこに 5こずつ入っています。はこは、何はこか あります。おかしの数を しらべましょう」です。 「大事な数字は?」「1はこです」「5つずつです」「聞かれていることは?」「おかしの数です」「気付いたことはありますか?」「いままでは、はこの数が書かれていました」。
「問題文の読み方」「今までの学習と比べて考える」など、算数の学び方の積み重ねができています。
めあて「1はこに5こずつ入っている おかしの数をしらべよう」を提示してから、今まで学習してきたことを振り返りました。子どもたちはすぐに「ひとつ分の数×いくつ分=ぜんぶの数」を発表していました。1箱分から4箱分までのお菓子の数について、立式して考えを出します。
ノートに気づいたことを書いてから、ペアで交流しました。「5こずつふえています」「時計の単位と一緒です」など、累加について、多くの子が気づいていました。
つぎに、6箱から9箱のまでのお菓子の数を求めました。5×6から5×9までの式と答えを確認してから、子どもたちに気づいたことを聞くと「5のだんは5ずつふえていきます」と答えていました。
最後のまとめ「1はこに5こずつ入っているおかしは、1はこふえると、5こずつふえる」は、教師から提示されました。
「答えは5ずつふえている」「前の答えに5をたすと、つぎの答えになる」など、子どもは多様に表現するので、できるだけ子どもから出た言葉をつかってまとめをつくるようにするといいです。「今日のまとめは○○さんの○○という言葉が光っているね」のようにほめてあげると、子どもたちの意欲が高まります。次の時間にも「前の時間に○○さんがまとめてくれた○○という言葉が分かりやすかったね」などのように何度も取り上げると、自分たちで創った授業という意識が高まります。

授業では、学習内容に関するめあてと、学び方のめあてをつくっておくといいです。まず、内容のめあてでは、例えば次のように子どもたちへ話します。「今日は計算の学習をします。計算の仕方を考え、答えを出します。でも、大事なのはそれだけではありません。その計算の仕方から『決まり』を発見することが今日の学習の大事なところです。計算だけでなく、発見もできるようにがんばりましょう」このように伝えておいて、授業最後の振り返りでは、決まりを発見できたかどうか自己評価させて、達成感を持たせるとともに、できなかった子には課題として継続して努力させます。
学び方のめあては、例えば「ペアの相手に自分の考え(気づき)を伝えることができる」と設定します。これも授業のはじめに子どもに伝えておいて、最後の振り返りで自己評価させます。ノートに記録させるのがいいのですが、時間がなければ挙手させるだけでも効果はあります。毎時間できるだけ具体的な目標を持たせて、それについて時間をとって振り返ることを継続すれば、子どもの学びは向上的変容を続けます。

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北京 2018年10月