退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

映画

「恋の帰結」ブレイディみかこ

白内障の手術をした。数日休んで学校へ行くと廊下の掲示板が変わっていたので驚いた。それは1年生から6年生までの行事の様子を並べた写真。「きれいな写真だなあ! よく撮れているじゃないか…」もう一度よく見ると、前と同じ写真だ…。 映画「パーフェクトデ…

伊福部昭と橋本忍

誕生日にプラネタリウムをもらった。今年の1年次教員たちからのプレゼント。「テーマは癒しです」と説明してくれた。そんなに癒されていないように見えるのかなあ? まあ疲れているようには見えるだろうけど。セットでいただいたのは、ミッフィーの仲間のボ…

「モトムラタツヒコの読書の絵日記」書肆侃侃房

今朝は大濠公園のロイヤルカフェで妻とブランチ。 先日見た映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」の感想について話した。 ネイティブ・アメリカンの悲しすぎる歴史。 マーチン・スコセッシ監督、ロビー・ロバートソン音楽。 情けないチンピラのディカ…

「映画の木漏れ日」川本三郎著

私が働いている学校でも大谷選手のグローブが大きな話題になっています。 1年生の教室では、先生が子どもたちに説明していますが、よく伝わっていない様子です。 「もうすぐ大谷選手のグローブがきます」 「大谷選手が来るんですか?」 「違います。大谷選手…

映画「PERFECT DAYS」

好きな小説は数ページ読んだらわかります。「ああ、これはいい…。」同じように好きな映画は少し見たら分かります。「文体」と「リズム」。無口な主人公の心の風景は映像に重ねられた音楽を通して伝わってきます。 「朝日のあたる家」アニマルズ、「ペイル・…

愛にイナズマ

先週は約30年前の教え子たちとの飲み会でした。みんなもう40代半ば。このクラスはとても仲が良く、今でも半数以上のメンバーが連絡を取り合って。時々集まっています。やんちゃだったYくんは数年前から焼き鳥屋をしていたのですが、お客が少ないようで心配し…

「こんにちは、母さん」山田洋次

上映館では老人が多くて彼らは映画が始まってもおしゃべりをやめないので困った、とネットの映画レビューにあった。私が行ったトリアス久山のユナイテッドシネマでも同じことが起きてたので笑ってしまった。 老いの哀しさ、リストラする上司の苦悩、親子の断…

「映画を早送りで観る人たち」稲田豊史著 光文社新書

「映画を早送りで観る人たち」稲田豊史著 光文社新書 先日、映画「百花」を観ました。監督の川村元気さんは、「近頃は映画を早送りで観る人が多い。だから私は早送りできない映画を作った」と語っていました。この本を読んで、川村監督の思いが何となく分か…

映画「ベイビー・ブローカー」

昨日は糸島の「森のカフェ」に行きました。 涼しい森の風は天然のクーラー。 高い木の上のカフェタイムは最高でした。 映画「ベイビー・ブローカー」 私は韓国が好きです。新型コロナが広がる直前には家族で釜山に行きました。旧知の孫校長先生から温かいも…

映画「トップガン マーベリック」

先週は友人たちとの食事会。 アメリカの勤務から戻った友人とも久しぶりの再会です。 もう60代後半になる先輩も理科専科でフルタイム勤務しています。 「まだまだ70まではがんばってみる」と元気いっぱいでした。 さて今日は映画の紹介です。 映画「トップガ…

映画「アメリカン・ユートピア」(スパイク・リー監督 2020年)

先週、訪問した学校ではプール掃除が行われていました。 コロナの影響で2年間、水泳指導がなかったので、汚れがひどくて大変です。 さて、今日は映画の紹介です。 映画「アメリカン・ユートピア」(スパイク・リー監督 2020年) トーキング・ヘッズのアルバ…

なぜ彼女はノマドの生活を続けるのか クロエ・ジャオ監督「ノマドランド」

戻ってきなよ 戻ってこいよ お前がもといた場所に戻ってきなよ (「Get Back」The Beatles) ビートルズの映画「ゲットバック」を見るためにディズニープラスに加入したら、前から見たかった「ノマドランド」あったのですぐに見ました。 映画「ノマドランド…

「岸惠子自伝」岩波書店

先週は、2年生音楽「リズムをかさねて楽しもう」の授業を見ました。 曲の感じを表す言葉をスクリーンに提示していたので、発言しやすくなっていました。 ポルカを踊る動画で様子がよく分かり、楽しい雰囲気になりました。 新採用教師の授業の工夫に感心しま…

「街場の芸術論」内田樹 青幻舎

先週火曜日に2回目のワクチン接種をしました。 知人から翌日に熱が出たと聞いていたのですが、その通りになりました。 翌日午後に38度の熱が出ました。 2回目接種の翌日は予定を入れない方がいいようです。 「街場の芸術論」内田樹 青幻舎 宮崎駿の映画で一…

映画「エデンの東」

昨日、コンビニで福岡市の教員募集のポスターを見つけました。コンビニと教員募集の組み合わせ…。今はこれが普通なのでしょうか?世の中変わってきたな、と感じました。教員不足も深刻のようです。さて今日は古い映画の紹介です。 映画「エデンの東」 テレビ…

映画「若草物語」

「若草物語」を見ました。何度も映画化されていますが、今回見たのは1949年版です。 最近、1940~50年代の古いハリウッド映画をよく見ます。昔一度見たことがあるものも多いのですが、この年になって見ると新たな発見があります。 長女のメグ役はジャネット…

映画「フォードVSフェラーリ」

何だかフェラーリの方が悪いように描かれているのは、イタリア贔屓としては少し気になるが、かといってフォードのダメなところも率直に出しているので納得してしまう。多面的であるところがこの映画のよさだろう。活劇のようであり、人間ドラマもあり、詩的…

運命のひとひねり  映画「マチネの終わりに」

男は音楽の表現者として次の出口を見失っていたジャーナリストの女は世界の不条理に打ちのめされていた人生に意味などないのかもしれないだとしても何かにそれを求めてしまう音楽が私たちに伝えるものを探求することも人が生きることの価値を見つけることも…

映画「NO SMOKING」を見ながら「はっぴいえんど」のことを考えた

はじめて「はっぴいえんど」を聴いたのは高校のとき友だちの家岡林信康のライブ盤に入っていた何だかよく分からない音楽、全然いいと思わなかったそれから数年経って、ふと聴き返してみて驚いたメロディと歌詞が一体となり目の前に見たことない風景が表れた…

Who are you? 映画「アド・アストラ」

福津イオンの東宝シネマで妻と映画。朝イチの時間だったからなのか、客が少なく寂しい。 ロイの父は伝説の宇宙飛行士、自分も父のようになりたいと思い、まっすぐに走ってきた。何が起きても常に冷静で頭脳明晰、動じることがない。それが優れた宇宙飛行士に…

映画「アマンダと僕」

KBCシネマで「アマンダと僕」鑑賞久しぶりのフランス映画谷川俊太郎さんのコメントを読んで見たくなった映画 長い教員生活で出会った悲しい目をした子どもたちを思いだした生きる希望を人に与えることはできるのだろうか生きる力はどんなきっかけで生まれる…

映画「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」

KBCシネマで妻と映画元ミュージシャンのお父さんと医師を目指す娘の物語饒舌な映画が溢れる今素材をさりげなく提示する語り口がいい ニューヨークのレッドフックという街をはじめて知りました交通も不便で特別有名なところもないだけど行くと何かホッとする…

映画「小さな恋のうた」

若い頃のことを思い出すとつらくなる振り返ると恥ずかしいことばかりで「ああ!」と叫んで隠れたくなるくらい「あんなことしなければよかった」と後悔するばかり 人はないものねだりが多いので若い人を見るとうらやましいと感じることもある自分が若いときは…

映画「ビル・エバンス タイム・リメンバード」

ビル・エバンスはいちばん好きなジャズピアニストワルツ・フォー・デビイは私が最も愛するアルバムこんなに深く美しい音楽は他にあるだろうか 光の放物線がきらめいては消えていくずいぶん昔にしまい忘れた宝物が目の前に現れるでもすぐに消えて静かなかすか…

新しいスパイダーマンの映画

新しいスパイダーマンの映画を見ました。Spider-man: Into the Spider-verseアニメーションの表現技法が斬新です。アメリカンコミックのタッチを動画として再現しているものが基本ですが様々な技法を組み合わせてそれを超えたレベルに達しています。リキテン…

心に吹く風

福津イオンで映画「ファーストマン」 一緒に映画を見た妻は怒っていた。「何だこの男!先に亡くなった娘のことばかり考えて、子どもや妻のことはどうなるの!」確かにそのとおりである。変な奴・・・。 歴史に残る偉業を成し遂げた男を描いた映画。しかし、…

ほかのくにの人となかよくなるひみつ

今朝も冷えましたが、歩いて訪問校へ向かいます。片道30分ほどです。いつものように昨日分のラジオ英会話を聞きながら。仮定法を使ったフレーズIf you were to visit Japan in early April, make sure you see the gorgeous cherry blossoms. 今日は1年生の…

フレディ・マーキュリーはごんぎつねだった

私はフレディを見た。1975年4月25日、九電体育館。18歳だった。あれから44年、こんなふうに再会するとは思ってもいなかった。 映画「ボヘミアン・ラプソディ」で一番心が震えたのはやはりライブエイドの場面。暴かれた私生活、バンドメンバーとの…

映画「万引き家族」

映画「万引き家族」 善悪の判断は難しい。事象は見方を変えると全く違ったものになる。犯罪のニュースを聞くとき、「ひどい奴がいるもんだ」「信じられないね」と自分たちとの間に線を引いてしまう。当たり前だが現実の物事は複雑で、良い悪いは簡単に判断で…

映画「ワンダー 君は太陽」

映画「ワンダー 君は太陽」 小学校の図書室で原作を見かけて手に取ったのだが、書き出しからすごく引き付けられた。「差別はいけない」「みんな仲良くしよう」というだけの話ではないと感じた。差別に負けないで強く生きる男の子の物語。ではあるが、きれい…