退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

評価規準を共有すること 1年生算数「たしざん」

今日は1年生の算数の授業を参観しました。
静かで落ち着いた学級です。子どもたちは教師の指示を静かに聞いて、落ち着いて学習活動に取り組んでいました。机の上に何をどのように置くか、活動の順序はどうするかなど、子どもたちの様子をよく見ながら指導できていました。

今日のめあては「9+4のけいさんのしかたをかんがえよう」でしたが、「○○ができるようになる」という意識を高めておけば、子どもの目的意識がはっきりして、意欲も高まります。説明の例を以下示します。「今日のめあては、9+4の計算の仕方を説明できるようになる、ということです。まず、自分でしっかり考えます。次に2人組で説明し合います。この時間の終わりに、どれくらいできるようになったのか聞きます。この1時間、しっかり学習しましょうね」
ペア交流のときには次のように話します。「今からお隣の人に計算の仕方を説明します。聞いた後に相手に、ふつうに分かったのか、よくわかったのか、分からないところがあったのか、伝えて下さい」ペア交流はある程度の「型」を教えておくといいです。はじめに挨拶をすること、おへそを向かい合わせること、目と目を合わせる、笑顔で、説明する人はブロックを指したり動かしたりしながら話す。聞く人は、分かったらうなずき、分からなければ首をかしげて相手にサインを送る。終わったらどれくらい分かったのか伝える。よかったところ、分かりにくかったところなども教えてあげる。時間いっぱい何度も繰り返すようにしておいて、何回もできたペア、前回よりもよくなったペアなどをほめてあげると意欲も高まります。

今日の授業では、全体交流のはじめに、ブロック全部を合わせて数える方法の発表がありました。その発表が終わった後に、数名の子が手を挙げて「もうちょっといい説明があります」と発言しました。加数を分解して答えを求める方法をすぐに教えるのではなく、違う方法でした子の発表から気づかせることができました。このように、大事なことに自分たちで気づくという場面が多くなるといいですね。

学習のまとめは、教師から提示されましたが、子どもたちは自分たちでまとめをつくることができると感じました。「今日は9+4の計算の仕方を考えましたね。計算の仕方で大切だと思ったことは何ですか?」と問えば「10のまとまりをつくることです」と答えることができる子どもはいたと思います。そして、もっと慣れてくれば「10のまとまりをつくって計算するといいです」まで言えるようになるでしょう。学習のまとめは授業で一番大事なところです。子どもが自分たちでまとめをつくることができるように鍛えましょう。

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ハノイ 2018年3月