「若草物語」を見ました。何度も映画化されていますが、今回見たのは1949年版です。
最近、1940~50年代の古いハリウッド映画をよく見ます。昔一度見たことがあるものも多いのですが、この年になって見ると新たな発見があります。
長女のメグ役はジャネット・リー。後にヒッチコックの「サイコ」で殺される女性を演じたあの女優です。エイミー役はエリザベス・テイラー。この時、まだ17歳。輝くような美しさです。そして、私が一番好きなのがジョー役のジューン・アリソン。お転婆で勝気なのに傷つきやすい。悩みながらも常に何かに挑戦する姿が何とも魅力的です。ジューン・アリソンはジェームズ・スチュアートの「グレンミラー物語」でグレンの妻を演じた人。黄金時代のハリウッドを代表する女優の一人と言えるでしょう。
さてこの映画、冒頭で4人姉妹の性格を明確に示し、その後はホームドラマの原型のような出来事が次々に起きて、観客を飽きさせません。たぶん、全てが室内のセットで撮影されたことが見え見えの雰囲気もほのぼのします。
見終わってからは、自分の身近な人も登場人物とつい重ねてしまいます。「うちの上の娘はジョーをもっとワイルドにした感じだな。下の娘はべスに近いかなあ」などつい考えました。古い道徳観や徴兵のことなど、今見ると驚かされますが、その頃のアメリカの一般的な価値観なのでしょう。「若草物語」はつい最近も「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」というリメイクが公開されています。その映画もぜひ見たいと思っています。