退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

「毎日が最後の晩餐」 玉村豊男著

今日はこんな記事を読みました。

Apple to Pay Fine for Update that Slowed Down iPhones

アップルは裁判の結果、1億1千3百万ドルを支払うことになりました。これは会社が故意に古いiPhoneの動きを遅くしていたからです。アップルははじめこれを否定していましたが、後で認めて謝罪しました。私もiPhoneのユーザーなので以前感じたことがあります。古いiPhoneでOSだけアップデートすると動きが遅くなって、やっぱり新しいのを買おうかな、と思います。なるほどこれはアップルの販売戦略だったようです。しかし、アップルは今後の利用者への正確な情報提供を約束しました。

さて今日も本の紹介です。

 

「毎日が最後の晩餐」 玉村豊男著 山と渓谷社

 

玉村豊男さんは大学在学中にフランスに留学し、その後は通訳や翻訳の仕事をしていました。多くの食や暮らしに関するエッセイを書いています。現在は長野県東御市に住み、ワイナリー、レストラン、(自身の)アートミュージアムを経営しています。私は若い頃から玉村さんの本を読みながら、こんな風に暮らしたいなあ、と憧れていました。この本では、75歳になった玉村さんが現在の食と暮らしについて語っています。

 

この本は、妻に言われて毎日のレシピを書き遺した、老人料理の本である。

とにかく簡単で、間違いがなく、確実においしい料理。

残された食事の回数は限られているので、失敗はしたくない。世間ではおいしいと評判のまだ食べたことのない料理より、すでにおいしいことを知っている、何回も食べたことのあるいつもの料理。

まずいものを食べて太りたくはないが、おいしいものなら太っても構わない。

健康に注意したり、体形を気にしたりするのは、まだ若い人のやることだ。

毎日の夕食を食べるとき、あ、これが「最後の晩餐」かもしれない・・・と思えば、余計なことは忘れて、目の前の食卓だけを楽しむ気分になるだろう。

 

とは言うものの、玉村さんの食事は野菜を中心とした健康的なメニューです。

 

最近は「先ベジ(ベジ・ファースト)」といって、先にベジタブルを食べる、他の料理に手をつける前に、食事の在所に繊維質の多い野菜を食べるほうが、血糖値の急上昇を防ぐ、ダイエットにも効果がある、と言われるようになったが、私たちは農村に暮らして30年、身のまわりにはいつも野菜が溢れていて、その日のうちに食べたほうがよい野菜の皿が常に食卓を占拠しているので、自然に野菜から最初に食べはじめる習慣が身についた。

 

私は自分では気がつかないうちに、読んだ本から影響を受けて、いつの間にか同じことをしています。ここで紹介してあることも自分の習慣になりそうです。朝と昼は、ごはんと麺などでしっかり炭水化物をとって、働くためのパワーを蓄える。そして夜は、炭水化物は控えて、大量の野菜と肉や魚のタンパク質を摂る。これは合理的ですね。

 

朝は2人ともパン派なのでパンをしっかり食べ、昼はご飯、または麺。とにかく炭水化物をしっかり補給する。そうしないと、畑で働く力が出なくなり、へなへなと座り込んでしまうことがある。だから朝食と昼食は、おかずはどうでもいいから、パンやご飯や麺を腹に入れてエネルギーを溜め込むのだ。

そのかわり、一日の労働で疲れ切ったからだを癒すのは、タンパク質だ。夕食はもう炭水化物はほとんど食べず、肉か魚を焼いたものに、あとは畑で採れる大量の野菜をさまざまに料理して、ワインとともに・・・私たちの食のスタイルは、こうして、田舎暮らしの労働から必然的に生まれたものなのだ。

 

これから私が作る予定の料理は、豚肩ロース肉の直火焼きロースト、キノコのカリカリ焼き、ポルトガル風タコの直火焼き、ギリシャ風ムサカなどです。どれも簡単にできて、しかもおいしいに決まっている!

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