音読カードは役に立っているのでしょうか?
小学校の多くの教師は音読を宿題に出しています。毎日、子どもたちは家で音読をしています。「大きな声で読む」「点や丸に気を付けて」「気持ちを込めて」などのチェック項目があって、それを保護者に聞いてもらってサインをもらいます。
しかし、この音読カードはそれほど効果があるとは思えません。声が小さく、正しく読めない子がそのままになっています。
もちろん教師は音読の指導をしています。正しい読み方を教えて、褒めて、励ましているのですが、残念ながら子どもたちの音読の力は伸びていません。
私はこの本に紹介されている指導法を試してみました。
子どもたちに一人ずつ音読させるのですが、厳しく評価します。
声が出ていなければ、すぐに止めて次の子に読ませます。
点や丸では止まりますが、それ以外のところ止まることは認めません。
長い文でも一気に読まなければいけません。
少しの間違いも認めません。
そんなに厳しく評価すると子どもたちはやる気を失くすのでしょうか。
反対です。
子どもたちはやる気を出します。
特にやんちゃな子ほど燃えます。これはどういうことでしょうか。
子どもたちは教師から正しい読み方を教えられても、それをすぐに試してみようとは思いません。
やさしく指摘されたり、励まされたりしてもあまり効果はありません。
子どもへの指導は、言い方に気をつけ、適切なフォローは必要ですが、厳しい指導でショックを与える方が効果的なのです。
簡単にできることよりも少し難しいことの方が、ゲームに挑戦するような感じで子どもたちは熱中します。
学習が苦手な子でも短い期間で達成感を得ることができるのが音読指導です。
音読指導を通して、子どもたちの積極性を高め、前向きな学級の雰囲気をつくることもできます。
この本は音読指導を通して、よりよい学級をつくるためのヒントが満載です。