11月8日に勤務校の体育会が終わりました。
11月2日に実施の予定が雨のため延期になっていたものです。
1年生の子どもたちのモチベーションはピークを過ぎていて、前日のリハーサルは散々でした。
当日はどうなることかと心配でしたが今までで一番のダンスを見せてくれたので驚きました。
やんちゃな子ほど本番に強い。
「百年の手紙 日本人が遺したことば」梯 久美子著 岩波新書
わが子が戦場に行くことになったとき私は何を伝えるだろう?
小泉信三は経済学者であり慶応義塾大学の塾長を務めた人物です。皇太子(現天皇)の教育にもたずさわっていました。
戦前にヨーロッパへの留学を経験している小泉は日本の戦争が無謀であることを誰よりも感じていたはずです。
小泉の経歴を読んで、硫黄島の司令官栗林忠道を思い出しました。米国留学での思い出を胸に戦った栗林は心が引き裂かれるように感じたでしょう。
戦争や死を美化することには断固反対です。小泉も栗林も同じだったと思います。だからこそ一層彼らの言葉が胸にせまってきます。
「君の出征に臨んで言って置く。
吾々両親は、完全に君に満足し、君をわが子とすることを何よりの誇りとしている。僕は若し生まれ替わって妻を択べといわれたら、幾度でも君のお母様を択ぶ。若しもわが子を択ぶということが出来るものならば、我々二人は必ず君を択ぶ。人の子として両親にこう言わせるより以上の孝行はない。君はなお父母に孝養を尽くしたいと思っているかもしれないが、吾々夫婦は、今日までの二十四年間の間に、凡そ人の親として享け得る限りの幸福は既に享けた。親に対し、妹に対し、なお仕残したことがあると思ってはならぬ。今日特にこのことを君に言って置く。」小泉信三から長男信吉への手紙