小さな街の物語です。AさんとBさんの争いが長く続いています。街の多くの人たちは「どちらも悪いから、早く争いをやめてほしい」と言い、どちらか一方の味方をするのはよくないと話しています。
しかし、本当にそれでよいのでしょうか。
Aさんは裕福で、いつもきれいな服を着ています。街の有力者たちはAさんの味方で、「Aさんは悪くない」と人々に語ります。そのため、Bさんを心配する声はごくわずかです。
けれども、争いの始まりは、AさんがBさんの住んでいた場所を追い出し、自分がそこに住みついたことでした。その事実は街の記録にも残っています。私はその記録を読み、Bさんの話を聞きました。そして今、身近な人たちにこの出来事を伝え始めています。
5月3日、京都・八竹庵で、パレスチナ人フォトジャーナリスト Fatma Hassona さんの写真展「The Eye of Gaza」を見ました。彼女は昨年4月、ガザへの爆撃で亡くなりました。25歳でした。
私は、ガザの出来事を「憎しみの連鎖」という言葉で片づけることをやめようと思います。「ハマースとは何か」とだけ問うこともやめます。
いま問うべきは、「イスラエルとは何か」という構造そのものだと気づいたからです。
