M先生が亡くなりました。かつて私は、校長だったM先生と1年間だけ一緒に働きました。穏やかで誠実な先生で、嫌な思いをしたことは一度もありません。短い期間でしたが、今も鮮やかに思い出せる場面がいくつもあります。
その年、職員室の改修工事があり、夏休みの間は体育館を職員室として使いました。暑さの中でも、休み時間になると皆で卓球をして汗を流したことを覚えています。皆既日食を見たのも、この体育館でした。黒い下敷きをかざしながら、欠けていく太陽を職員みんなで見つめました。
地域の夏祭りには、職員バンドとして参加しました。演奏したのは、GReeeeNの「キセキ」とGLAYの「HOWEVER」。あのときの笑顔や高揚感は、今も胸の奥に残っています。
先月、私は再びこの小学校に勤めることになり、久しぶりにM先生へ電話をしました。体調がよくないことは聞いていましたが、短い時間でも声を交わせたことが救いでした。
5月4日、京都の三十三間堂で千体の仏像を見ました。この千体の中には、自分が知っている人の顔を見つけることができると言われています。私は、2年前に亡くなった父の面影をそこに見た気がしました。京都は、もう会えなくなった人と、ふと再会できる場所なのかもしれません。M先生の笑顔も、いつかどこかでまた出会えるような気がします。
