退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

映画「ビル・エバンス タイム・リメンバード」

ビル・エバンスはいちばん好きなジャズピアニスト
ワルツ・フォー・デビイは私が最も愛するアルバム
こんなに深く美しい音楽は他にあるだろうか

光の放物線がきらめいては消えていく
ずいぶん昔にしまい忘れた宝物が目の前に現れる
でもすぐに消えて静かなかすかな余韻だけが残る

誰かが私に何か伝えようとしている
私はその声が聴きたかったのだ
けれどもその言葉は瞬く間に遠くなる

ジャズのドキュメンタリー映画
人は少ないだろうと思っていたら
KBCシネマは満員
今でもジャズを愛する人がこんなにいたのだ

傷つきやすい人間だった、だから多くの人を傷つけた
多くの人を傷つけた、だけど自分も傷つきやすかった
どちらも正しい回想なのだろう

映画を見てビル・エバンスの音楽の秘密が少し分かった
彼はあのロバート・ジョンソンみたいに悪魔に魂を売ってしまった
あの至高のジャズを手に入れる代わりに
永遠は一瞬になり一瞬は永遠になった

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ニューヨーク 2017年夏