退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

小学校国語

授業実践「自分の好きな詩を見つけよう」

見通しで意欲を継続させる 「自分の好きな詩を見つけよう」という授業をしました。めあてを提示してから、今日のゴール「自分の好きな詩を見つけること」「学級で一番人気がある詩を当てること」を確認しました。これは、今日は何を学習するのか、ゴールは何…

「2年生担任のための国語科指導法 低学年のうちに習得させたい国語の学び方」土居正博著 明治図書

新学期が始まって各学校への2回目の訪問が終わったところです。個々の教師や学級の課題はざまざまですが、まずは子どもたちに「聞く力」を育ててほしいと伝えています。 私が見た学級の多くでは「発表している人の方を見て聞きましょう」「よい姿勢で聞きま…

「クラス全員のやる気が高まる! 音読指導法」土居正博著 明治図書

音読カードは役に立っているのでしょうか? 小学校の多くの教師は音読を宿題に出しています。毎日、子どもたちは家で音読をしています。「大きな声で読む」「点や丸に気を付けて」「気持ちを込めて」などのチェック項目があって、それを保護者に聞いてもらっ…

2年生国語「スーホの白い馬」

2年生国語「スーホの白い馬」 1 叙述に基づいた確かな読み 国語「スーホの白い馬」を参観しました。 導入では前時の学習のまとめを代表の子が発表しました。「白馬が矢がささっても走り続けたのは、スーホに会いたかったからです」それに対して教師から「そ…

「読む文化をハックする」ジェラルド・ドーソン著 山元隆春・中井悠加・吉田新一郎訳

昨日、福岡市の小学校では全校一斉のオンライン授業が実施されました。朝一番、パソコンの画面に現れた子どもたちは、どこか高揚した嬉しそうな表情をしていました。小さな妹が画面をのぞき込んだり、自分のペットを見せようとしたり。教室から見ているわた…

対話力の第一歩は「続けること」

教師が子どもたちに一方的に説明するだけの授業ではなく、子どもたちが自ら学ぶスタイルの授業への転換が求められています。子どもたちが主体となって学ぶための基礎となるのが「対話」です。日々の授業の中に対話を取り入れるにはどうすればいいのでしょう…

厳しいチェックでやる気を高める

子どもたちが漢字ドリルに書き込みをして、教師に見せにきました。さあ、これをどのように評価するか。その基準の設定は初任者にとって難しいところです。少し間違いがあっても、字のバランスがとれていなくても、その子が一生懸命に書いたものだから、と考…

音読でしっかり声を出させる

なぜ音読の指導が大切なのでしょう。はっきり言えることは、音読ができなければ文章の詳しい読み取りはできないということです。文章の意味が分かっているかどうかは、音読させたら分かります。どこで切るのか、どこを強調するのか、それができる子は文章の…

ショックを与える「聞くこと」の指導

小学校の「話すこと」「聞くこと」の指導では、まず「聞くこと」の指導に重点を置きます。小学生、とくに低学年は「聞くこと」がほとんどできません。自分のことを一方的に話して、相手の話を聞こうとしない子がたくさんいます。それを単に「しっかり聞きま…

国語「書くこと」の指導

若い頃、作文単元の研究授業に取り組んだとき、「想」の発展、構成、推敲から「意欲の継続」まで、全時間の手立てを丁寧に準備しました。そのときはよい作品が多く完成して、コンクールで賞を獲得することもできました。ある程度、よくできた指導だったと思…

「クラス全員が熱心に取り組む! 漢字指導法 学習活動アイデア&指導技術」土居正博著

4月から小学校4校、合計6人の初任者を指導することになりました。年度初めには、まず漢字ドリルの進め方を教える予定です。 漢字ドリルの進め方(新出漢字)①音読3回。(読み、文例、熟語)②書き順の声を出しながら、「大きな漢字」を指なぞり3回。(「指な…

「1年生担任のための国語科指導法」(土居正博著)

話す力の仕上げは即興性 2月に「ありがとう集会」(6年生を送る会)を見て感心したのは「話す力」が育っていたことでした。各学年の出し物が終わるごとに、司会の子が6年生に感想を尋ねるのですが、どの子が突然指名されても、その学年の出し物のよさをはっ…

「『一瞬』で読みが深まる『もしも発問』の国語授業」(高橋達哉著)

振り返ってみると、今まで国語の授業の中で「はずして読む」という「読みの技能」を子どもたちに教えてきました。例えば、3年生物語「三年とうげ」の授業で「『がたがたふるえて』の『がたがた』をはずしたらどんな感じがしますか?」と問いかけると、「もし…

スライドをつくって話そう

この活動のねらいは、要約された文を見て、自分の言葉で補いつつ、相手を見ながら話す力を育てることです。 手順としては、まず、自分の書いた文章や考えを要約したスライドを隣のページに書きます。題名と簡単な項目やキーワードを書いて、絵や図、表などを…

「繰り返し」で子どもを育てる 国語科基礎力トレーニング(土居正博著)

日々の授業において、国語は算数に比べて身につける力が明確になっていない。確かにそう感じます。算数では問題の解き方が分かり、その答えを出すことができるようになります。それに対して国語では、「どの読み取りが正しいのか」「どの考えがより良いのか…

「子どもの『全力』を育てる 国語科指導ことば」(土居正博著)

毎日いろんな学級を見て回っています。明るく落ち着いていて前向きな雰囲気の学級もあれば、残念ながらそれとは反対の学級もあります。教師はみんな、よい学級集団を作ろうと努力しています。しかし、いくら時間と努力をかけても効果が表れないことがあるの…

1年国語「どうぶつの赤ちゃん」 光村図書

国語の授業を参観しました。1年国語「どうぶつの赤ちゃん」(1/10) 光村図書本時目標「単元名や題名、問いの文から学習の見通しを持ち、関心を持って読もうとすることができる」 本時のめあては「たんげん名とだい名とおはなしのさいしょをよんで、よみの…

1年生国語「これは、なんでしょう」 光村図書

1年生の授業を見ました。国語 ふたりでかんがえよう「これは、なんでしょう」 ねらい「分からないことを尋ねたり、それに答えたりすることができる」導入では「明日は参観日ですね。『これは何でしょう』の発表をお家の人にも見ていただきます。今日はしっ…

物語の冒頭  4年国語「ごんぎつね」

今日は「ごんぎつね」の冒頭を読む授業を参観しました。ワークシートの中心に「○○○○ごん」という形で「ごん」はどんなきつねなのか、一言でタイトルを考えさせました。それをマップ形式で、その理由、根拠などに広げる方法です。「いたずらごん」「さびしが…

題名を読む   3年生国語「ちいちゃんのかげおくり」

今日は3年生の国語を参観しました。「ちいちゃんのかげおくり」の題名を読む学習です。「題名から分かること、分からないことを書いてください」と教師が指示してワークシートに書かせてから、子どもたちが発表しました。「ちいちゃんは何人家族だろう、と思…

説明文指導の工夫 1年生国語「うみのかくれんぼ」

1年生の説明文「うみのかくれんぼ」の授業を参観しました。導入では前時の学習を振り返るとともに、「せつめいぶん」「ものがたり」「といのぶん」「こたえのぶん」などについて確認がありました。国語の用語を学ぶことで、次の学習への積み重ねができます。…

1年生国語「わけをはなそう」

昼食後に控室で休んでいると、学生サポーターが話しかけてきました。大学4年生だそうです。ボランティアの学習指導で教室に入っているけど、自分の役割がつかめずに困るときがある、という相談でした。子どもたちとの接するときに注意すること、担任教師が望…

ぼくが目になろう 2年生国語「スイミー」

2年生国語「スイミー」の授業を参観しました。 スイミーの様子や気持ちについて話し合うところでは、教師が「みんなはすぐに大きな魚のように泳げるようになったのかな?」と問うと、「『なったとき』と書いてあるから、すぐにはできなかったと思います」と…

春のうららの隅田川

今日参観した授業は3年生国語「春の楽しみ」。「春の行事に興味をもち、それに関わる語句を書くことができる」が本時の目標です。導入では「花」(武島羽衣)を読みました。難しい言葉は説明を添えながら、先生の歌声も聴かせてもらいました。子どもたちには…

1年生国語「ひらがな」のポイント

今日の福岡は早朝少し雨がふりましたが、午後はいい天気。さわやかな5月の風が本当に心地よい季節です。 今日は1年生の授業を参観しました。ひらがなの学習です。「え」の字を学習するときに、書き方の間違った例を示して、どこがよくないのか考えさせていま…

心情を直接問わない

「心情を直接問わない登場人物の心情を直接問わないことによる効用は、3つあります。1つ目は学習意欲を高められるという点です。2つ目は、叙述に即して考える力を身につけられるという点です。3つ目は、新たな読みが生まれるという点です。叙述に即して自分…

よい授業が成立する条件

今日は4年生の授業を見ました。 国語「初雪のふる日」です。 はじめの音読の後、ワークシートへの書き込みと意見交流とを交互に行う授業でした。子どもたちが熱中して考え意見交流していました。教師の賞賛や励ましがよく子どもたちに伝わり、集中が授業の最…

読み取りを「技」として意識させる

今日の福岡は曇りのち晴れ。午後は春のような暖かさでした。 今日は2年生の授業を見ました。国語「スーホの白い馬」 教師の発問に対して次々に子どもたちが自分の考えを発表する活気ある授業でした。発表するときには、「○○だからです」と理由を言ったり、「…

読み取りを「技」として次の学習につなぐ

今日は1年生の授業を見ました。国語「どうぶつの赤ちゃん」 授業が始まる前に、一人の男の子が私に質問しました。「先生、みんなが必ず2年生になれるとは決まっていないのですか?」すぐにどんな話があっているのか分かりました。「君は何か心配なことがあ…

自分の考えをつくる

小学校の言語活動で大切なことは何でしょう。 「いい発表ができるようになることが大事だな」と考えていました。自分の考えのつくり方を教えていました。 「考えには理由をつけましょう」「~だと思います。それは~だからです」「事例を加えると相手によく…