退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

2019-01-01から1年間の記事一覧

ミッシングゲームで学び合い  小学校外国語活動

今日も教育センターで授業指導のための資料づくりです。ここには年末最後の日まで、授業づくりの相談に来る教師たちがいます。こんな先生たちの地道な努力が日本の授業レベルを高い水準に引き上げてるのだなあ、と思います。 この2学期も、いくつかの小学校…

判断の保留  「道徳教育」2019年12月号

雑誌「道徳教育」12月号の特集は「対話的道徳授業」です。対話が成立するためのポイント解説が大変参考になりました。その中でも特に「判断の保留」に注目しました。 人の話を聞いているとき、「あっ、これは違う!」「このことに価値はない」と自分の「もの…

言葉とコミュニケーション 特別支援学級の国語

特別支援学級の授業を参観しました。国語「クイズ大会をしよう」、ものの名前を当てるクイズ大会です。「何回か続けてきたクイズ大会もこれが最後」ということで、子どもたちの意欲を高めていました。今回は教師も特別参加するという嬉しい驚きも加えていま…

運命のひとひねり  映画「マチネの終わりに」

男は音楽の表現者として次の出口を見失っていたジャーナリストの女は世界の不条理に打ちのめされていた人生に意味などないのかもしれないだとしても何かにそれを求めてしまう音楽が私たちに伝えるものを探求することも人が生きることの価値を見つけることも…

映画「NO SMOKING」を見ながら「はっぴいえんど」のことを考えた

はじめて「はっぴいえんど」を聴いたのは高校のとき友だちの家岡林信康のライブ盤に入っていた何だかよく分からない音楽、全然いいと思わなかったそれから数年経って、ふと聴き返してみて驚いたメロディと歌詞が一体となり目の前に見たことない風景が表れた…

体育科における言語活動 3年生体育「走り幅跳び」

体育の授業を参観しました。3年生「走り幅跳び」です。導入は前時の学習カードの紹介。前時の学習の終わりに書いた「振り返り」を教師が読み上げました。「わたしはコツを見つけました。足をそろえて着地することです」など、子どもたちは具体的な改善点を…

その子らしい「気づき、考え」が生まれる授業 6年生理科「土地のつくりと変化」

理科の授業を参観しました。6年「土地のつくりと変化」。学習問題は「火山活動や地震で、土地はどのように変化するのだろうか?」です。はじめに、「今日は地震の学習です。みなさんは地震の経験はありますか?」と問いかけると、「東京に住んでいたときに…

既習内容とのつながり 3年生算数「重さのくらべ方」

3年生の算数を参観しました。「重さを数で表そう」全8時間の1時間目「重さのくらべ方」です。導入では重さへの関心を高める問いかけがありました。「ドッジボールとソフトボールはどちらが重いでしょう?」「ソフトボールの方が小さいけど重いと思います…

解き方を他の子に説明させる   4年生算数「計算のじゅんじょ」

4年生算数の授業を参観しました。ドットの数の求め方を、まとめたり、移動させたりして考え、1つの式に表すことが本時の目標です。子どもたちに「見通し」を尋ねると、「かけ算でできます」「(数の)かたまりをつくります」「たし算をつかいます」などの…

旅のスケッチ サンジミニャーノ イタリア

ローマからバスでトスカーナへ高速道路が地上を走っている違和感車窓にはどこまでも続く牧草風景 着いた街はサンジミニャーノ高い塔が立ち並ぶ中世のマンハッタンはじめて来たのに「帰ってきた」と感じる場所 この強い既視感は何だろう一つ思い当たることは…

洗練されたペア交流   3年生算数「大きい数のわり算を考えよう」

今日の福岡市の気温は21度、快適です。 本時は、簡単な2位数÷1位数の計算の仕方について、今までのわり算の学習を基にして考えていきます。まず、教師が「昨日(60÷3)との違いは何ですか?」と問うと、「きのうは1のくらいがゼロでした」「今日は何…

子どもの言葉でまとめをつくろう  2年生算数「かけ算」

今日は2年生の算数を参観しました。単元名 新しい計算を考えよう「かけ算」。 本時の目標は、「5の段の九九の構成の仕方を理解する」です。問題は「おかしが1はこに 5こずつ入っています。はこは、何はこか あります。おかしの数を しらべましょう」です…

ペア交流による授業改善   4年算数「がい数の表し方」

今日は4年生の算数の授業を参観しました。学級には落ち着きと適度な緊張感があり、ときどき笑いも入れながら、とてもよい雰囲気で授業が行われていました。 今日の授業は4年算数「がい数の表し方」。問題は「札幌市から旭川市までの道のりを四捨五入して、…

「買い物ができた」という成功体験  特別支援学級「おかいものをしよう」

特別支援学校の授業を参観しました。この授業は、買いたいお菓子を自分で選んで、お菓子の数や値段を文章にあてはめた問題を読み取り、式を立てて計算するという活動でした。買い物1回ごとにワークシートに色を塗り、何回買い物ができたか、前回と比較して伸…

物語の冒頭  4年国語「ごんぎつね」

今日は「ごんぎつね」の冒頭を読む授業を参観しました。ワークシートの中心に「○○○○ごん」という形で「ごん」はどんなきつねなのか、一言でタイトルを考えさせました。それをマップ形式で、その理由、根拠などに広げる方法です。「いたずらごん」「さびしが…

題名を読む   3年生国語「ちいちゃんのかげおくり」

今日は3年生の国語を参観しました。「ちいちゃんのかげおくり」の題名を読む学習です。「題名から分かること、分からないことを書いてください」と教師が指示してワークシートに書かせてから、子どもたちが発表しました。「ちいちゃんは何人家族だろう、と思…

ユニバーサルデザインの授業 2年生算数「かけ算」

今日は2年生の算数「かけ算」を参観しました。全25時間の6時間目、かけ算の概念を理解するところです。 本時のめあては「6×4のこたえのもとめ方を考えよう」。「6×4のこたえは、6+6+6+6の計算でもとめることができる」を理解することが目標です。初…

Who are you? 映画「アド・アストラ」

福津イオンの東宝シネマで妻と映画。朝イチの時間だったからなのか、客が少なく寂しい。 ロイの父は伝説の宇宙飛行士、自分も父のようになりたいと思い、まっすぐに走ってきた。何が起きても常に冷静で頭脳明晰、動じることがない。それが優れた宇宙飛行士に…

説明文指導の工夫 1年生国語「うみのかくれんぼ」

1年生の説明文「うみのかくれんぼ」の授業を参観しました。導入では前時の学習を振り返るとともに、「せつめいぶん」「ものがたり」「といのぶん」「こたえのぶん」などについて確認がありました。国語の用語を学ぶことで、次の学習への積み重ねができます。…

評価規準を共有すること 1年生算数「たしざん」

今日は1年生の算数の授業を参観しました。静かで落ち着いた学級です。子どもたちは教師の指示を静かに聞いて、落ち着いて学習活動に取り組んでいました。机の上に何をどのように置くか、活動の順序はどうするかなど、子どもたちの様子をよく見ながら指導でき…

推測する力  5年生外国語活動

今日は5年生の外国語活動を参観しました。友だちとのペア活動で、自分が家でいつもしていることについての伝え合いです。交流の前に反応の大切さについて確認し、Me too. Good! Wow! Wonderful! Nice! などの反応のフレーズを子どもたちに思い出させて、板書…

レアジョブの英語レッスン 6か月経過の感想

今日でレアジョブ実用英会話レベル6の90レッスンが終了しました。3月から始めて、168回レッスン、合計84時間になります。レアジョブのレッスンはスカイプを通してフィリピンの先生と1対1のレッスンが毎日25分間です。はじめにレベルチェックがあって、レベ…

あなたの夏休みは何色? 3年生外国語活動

3年生で外国語活動の授業をしました。トピックは色です。授業の前半はクイズ。まず、写真を見せて、What’s this?「ごみ箱だと思います」「リサイクルの入れ物だと思います」「実はこれはMailboxです」「メール・・・?」「つまりポストです」「えー!」「こ…

違和感のイタリア

イタリア行きに備えて少し予習テキストは「違和感のイタリア」八木宏美 イタリア人のアナーキー性、規則破り思考は激しい何しろ自動車のシートベルト着用が法制化された直後に、黒い斜めベルトデザインのTシャツが大売れしたのである基本的に法に対して従順…

エディ・ジョーンズ 言葉の選択

「指導する上で言葉はとても大切だ自分の発言は必ず選手に影響を与える好影響か悪影響のどちらかで中間は存在しない一言もおろそかにはできない」エディ・ジョーンズ 中間が存在しないことはないだろうしかし、ここでエディが言いたいことは分かるそう思うこ…

Forever Young

30年前に2年間教えた子どもたちとの同窓会。もうみんな40歳です。愛知、宮崎など、遠くから参加した子もいます。ジャズミュージシャンとして活躍した後、現在はマイノリティーのための会社を起業した子がいます。ニューカレドニアで日本語教師をした後、フラ…

「経験から学ぶ」とは「失敗から学ぶ」こと

教師の仕事の楽しさとは何でしょう。授業は難しいものです。研究授業をして、うまくいったと感じることはほとんどありません。たいていは、自分で計画した通りには進まず、落ち込みます。まあ、うまくいかないことが多いから、少しでも手ごたえを感じること…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

高橋源一郎さんのラジオ番組に著者のみかこさんが出演していたのでこの本を知りました。博多駅の紀伊国屋書店で買ってきて、昨日あまりの面白さに一気読みです。妻に本の感想を伝えていたら隣で聞いていた中二の娘がもう読み始めていました。 日本人の母であ…

映画「アマンダと僕」

KBCシネマで「アマンダと僕」鑑賞久しぶりのフランス映画谷川俊太郎さんのコメントを読んで見たくなった映画 長い教員生活で出会った悲しい目をした子どもたちを思いだした生きる希望を人に与えることはできるのだろうか生きる力はどんなきっかけで生まれる…

深い思考をもたらす対話力

今、小学校ではペアやグループの交流が盛んに行われています。どのような交流の姿を目指せばいいのか教師はみんな考えています。目と目を合わせる、体を向け合う、反応する、笑顔で、などの「型」の指導だけでは、表面的な交流になってしまいます。交流によ…