退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

洗練されたペア交流   3年生算数「大きい数のわり算を考えよう」

今日の福岡市の気温は21度、快適です。

本時は、簡単な2位数÷1位数の計算の仕方について、今までのわり算の学習を基にして考えていきます。
まず、教師が「昨日(60÷3)との違いは何ですか?」と問うと、「きのうは1のくらいがゼロでした」「今日は何十何÷何になっています」と答えていました。それをもとに、めあて「1の位が0でないわり算を考えよう」をつくりました。めあてを教師から与えられるのではなく、自分たちでつくるようにしているところがいいと思います。
次は見通しを立てます。自分のノートの今まで書いてきたことを見返している子がいました。吹き出しにメモや気づいたことを書く子もいます。よいノートの取り方が広がっています。
3分後に子どもたちが見通しについて発表しました。「60と9に分けます」「図をかきます」「くらいどり表を使います」などがありました。
自力解決の後、ペア交流がありました。教室内のすべての子どもたちがノートを相手に見せながら、はっきりした声で自分の考えを説明していたので感心しました。
ペア交流の後は、3人の子が前に出て自分の考えを説明しました。ここで教師が「この3通りの考えに同じ部分があります。どこでしょう?」と問いかけると、「3つとも10の位と1の位を分けています」と答えていました。

時間内にすべての学習内容が終わるようによく配慮されていました。しかし、「まとめと振り返り」の部分はもっと時間をかけるようにしてください。授業終了10分前には、その時間の課題を終わらせて、「今日のまとめ」を子どもの発表をもとにしてつくります。
「69÷3は60と9に分けて考えると計算できる」をできるだけ多くの子に発表させます。表現は少しずつ違うのでどの言い方がいいのか考えさせることもできます。まとめに時間を十分とることで、学習したことが定着します。
学習の仕方の振り返りも大事です。「○○さんの説明が分かりやすかった」「○○さんの考えは役に立った」など、よい学習のモデルを全体に広げるとともに、子どもたちに満足感や達成感を得させることもできます。次の時間への意欲も高まるでしょう。

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ベネチア 2019年10月