退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

4年生算数「分数をくわしく調べよう」(1/9) 新編 新しい算数 東京書籍

算数の授業を見ました。
本時の目標 「真分数、仮分数の意味を知る」 
「考えを発表し合い、検討するところ」は、よい交流ができました。
ア~オまでの長さについて分数を用いて表す方法を考えます。
まず、5分間、自力解決。その後に、班で考えを発表し合いました。
どの班も、早く気づいた子が中心になって、話し合いが進んでいます。
一方的に説明するだけでなく、分からないところを質問する子もいて、活発に交流が行われました。
続けて全体交流。3名の子が自分の考えた答えを発表し、教師がそれを板書しました。
アは2/3、イは3/4は3名とも同じです。ウは3/3と1に分かれました。
エは5/6 、1と2/3、3/5 オは11/12,、11/4、2と3/4です。
「共通しているところがあるね。アイウは一緒だね、エとオは違うね。どんな風に考えたのか教えて」
「エは6に分けたうちの5つだから5/6です」
「オは12に分けたうちの11だから11/12です」などの発表がありました。
「11/12は1mより長いですか?」という問いかけには、よく分からないという表情の子も多くいました。
ここで教師から「アエは1mより短い、ウは1mと同じ、エオは1mより長いですね。今までは1より小さい分数、今日からは1より大きな分数がでてきます」という説明がありました。
考えと考えの違いを比べる、よい交流ができたと思います。
「11/12がなぜ違うのか」という説明ができる子もいるようだったので、子どもの考えを聞く時間をもっととれば、子どもたち自身で正解とその考え方に気づくことができたと思います。

今日は時間が足りなくなって、真分数、仮分数の用語と意味を、教師から説明して終わりました。
ここは大事なところなので、「今日の学習の振り返り」と合わせて、「ア~オのどの長さが真分数なのか、仮分数なのか」を自分で探す活動をさせた方がよかったです。
自分で見つける活動をすると、今日の問題を考えた意味がはっきりするとともに、用語の意味を確かに理解させることができます。
ポイントは「自分で気づく、見つける」ということです。

45分間の授業の構成について更に工夫しましょう。
まず、どの活動に重点を置くのか、時間をかけるのかを考えます。
今日の授業で考えてみると、④「考えを発表し合い、検討する」、⑤「真分数、仮分数の用語を知り、意味を確かめる」です。
それを決めたら、①~③までの活動はなるべく簡潔に進めます。
「授業開始20分後までに①~③を終わらせる」を目安にすれば、④⑤の活動は余裕を持って進めることができます。
重点となる活動を焦点化し、時間に対する意識を強く持つことで授業は大きく改善します。

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2019年 イタリア