退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

書く力と集中力を同時に高める

多くの人が作文は苦手、と言います。
自分はよい文章を書けない、と思っている人がたくさんいます。
これは、国語の授業で作文を書いたときに、よい思い出がないことが原因かもしれません。
そのような、子どもを作文嫌いにしてしまう国語の授業は残念ながらまだ今も続いています。
作文の指導をどのように改善すればいいのでしょう。
まずは子どもによい文章を書くことを求めるのではなく、書くことは苦でない、と思えるようにすることを第一します。
目標はたくさん書くこと、速く書くこと、はじめはそれだけでいいのです。
例えば5分間で何行書けるか、それを競います。
何回か続けていくうちにたくさん書けるようになります。
自分の伸びが実感できる、それを大切にします。
子どもが書いた作文を紹介することも同時に続けていけば、上手に書く工夫にも自然に気が付くようになります。
作文学習のスタートは楽しくシンプルに、まずはそれだけいいと思います。

脳科学者の茂木健一郎氏によると、集中力は次の3つの要素から生まれるそうです。
①速さ→作業のスピードをできるだけ速くする
②分量→とにかく圧倒的な量をこなす
③没入感→周囲の雑音など無視して、夢中になる
つまり、時間制限で自分にプレッシャーをかけながら、できる限り多くの量をこなす。
その時間は周りの様子が全く見えなくなるくらい入り込んでしまう、そんな活動を繰り返すことで集中力が高まります。
ルールが簡単で誰でも取り組める作文ゲームを通して、書く力と集中力を同時に高めましょう。

参考文献「『繰り返し』で子どもを育てる 国語科基礎力トレーニング」土居正博著 東洋館出版社  「脳を活かす勉強法 奇跡の『強化学習』」茂木健一郎著 PHP