退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

「退屈な授業をぶっ飛ばせ! 学びに熱中する教室」マーサ・ラッシュ著 長崎政浩・吉田新一郎訳

先週は、マイアミの友人と2回目のオンライン会議。

現地2人の大学生を福岡市の小学校の教室にオンラインで招くことになりました。

英語学習と文化交流を行う予定です。

さて今日は教育ドキュメントの紹介です。

 

「退屈な授業をぶっ飛ばせ! 学びに熱中する教室」マーサ・ラッシュ著 長崎政浩・吉田新一郎訳 新評論

 

この本の著者、マーサ・セヴェトソン・ラッシュは元新聞記者。新聞記者として学校教育に関わるうちに自らも教壇に立つことを熱望するようになりました。

その後、高校で20年間ジャーナリズムや政治経済などを教えています。

以降、生徒が夢中になって学べる方法を探求しています。

 

目次は以下の通りです。

1 夢中になれる学びをすべての生徒に

2 答えはすぐそこにある

3 ストーリーテリング 心を動かす物語の強み

4 PBL 生徒が問題解決の主人公

5 シミュレーション 生徒を引き込むロールプレイ

6 コンテスト 競争の新しい意義の発見

7 本物の課題 責任を負うことの価値

 

本書「第3章 ストーリーテリング」「なぜ、ストーリーを使うのか」には下記のような引用があります。

ベネットは、単なる事実よりも物語が人々を惹きつける理由として次の七つがあると言っている。

①物語は、語り手と聞き手が共有するものである。

②物語は、イマジネーションや感覚に火をつける。

③物語は、自分自身を開示する安全な方法である。

④物語は、事実よりも記憶に残りやすい。

⑤物語は、繰り返し語られる。

⑥物語は、聞き手の反応を引き出す。

⑦物語は、目的や意味を明らかにしてくれる。

 

これらの考え方や手法は今まで日本でも優秀な教師によって試みられてきたことです。

しかしこの本でその意義や効果を確認できます。

私は今月、5つの学級で道徳科の授業を行います。

新型コロナウイルスに関連したニュース動画を教材に使う予定です。

この本で学んだ手法を実践してみます。

授業で心がけることは、

「題材を一つの心動かす物語として提示すること」

「子どもたちには答えを与えるのではなく、社会に実際にある問題を与える」

「解決の方法を示さずに問題解決に当たらせ、自分たちで解決策を探し出させる」

子どもたちが熱中して、しかも思考力や表現力が高まる授業づくりにチャレンジしたいと思っています。

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