退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

風景をつくるごはん

「風景をつくるごはん」(真田純子著)を読みました。自分の食生活を振り返ると、「旬のものを食べる方がいい」とは思いながら、「食べたいもの食べたいときに食べる」生活になっています。しかし、自分が農村に行ったときには、「ビニルハウスが多い風景にはがっかり」とつぶやいています。何と傲慢なのでしょう。

著者が紹介しているイタリアの農業政策には学ぶべきところが多いと感じました。イタリアのアグリツーリズムは農家の経営する宿ですが、主目的は農業支援です。一方、日本の「農泊」は、観光とビジネスに重点が置かれています。「農泊」では、農業支援にもならず、観光としても中途半端な感じです。アグリツーリズムは、環境や文化、地域社会、風景など、地域の固有性を守ることを目指しています。この法律がスタートしたのは1985年です。2019年にイタリアを訪れたときに農村の風景が美しいと感じた理由が分かりました。

日本の「農泊」は、アグリツーリズムのよさを取り入れて改良されるといいですね。自分がすぐにできることは何でしょう。旬ではない農作物を食べることは、環境の負担を大きくし、風景を変えることだと分かりました。地産地消の取り組みと同じように「できる限り旬のものを食べる」を始めてみます。