退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

「問いほぐし」で深い学びへ 

「学びを語る 深い学びとは 『問いほぐし』で前提疑おう」(敬愛大准教授・教育哲学者 佐藤邦政さん 朝日新聞2020年1月13日)を読んだ。

なぜ問いを立てることが大事なのだろう。
一問一答では思考は深まらない。
だから、問いに対して答えを見つけるだけでなく、新たな問いを生み出すことが大事。
例えば、問いの中にある不備や不確かさに言及することもあるだろう。
そのような問答を繰り返しながら、答えが簡単に出ない問いに至ることができるといい。

道徳における対話がこのことに直接つながると感じた。
正義や思いやりなどは、相対的なので、一方が正しいと判断しても、相手にとっては正反対になることもある。

答えが出ないとき、教師はすぐに答えを与えるのではなく、考える材料を示して支援する。
活発な意見交流が生まれることを目指すのではなく、立ち止まって粘り強く考え、問い続ける場をつくることで、「深い学び」に到達すると思った。

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ベネチア 2019年10月