退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

4年生算数「小数のかけ算とわり算」  東京書籍

算数の授業を参観しました。

はじめは昨日の振り返りです。
「昨日、学習したことは何でしたか?」
「あまりのあるわり算です」
今日の問題提示「6Lの飲み物を4人で等分すると、1人分は何Lになりますか」
「式はどうなりますか?」
「6÷4です」
「計算してください」
「1あまり2になります。1人分2Lで、あまりが2Lです」
ここで1Lの牛乳パック6こを提示。
まず、4人に1パックずつ配って、「まだ、2パック残るね。どうしたらいい?」
「(あまり2パックのうち)1パックを2人で分けると、4人に分けられます」
わり算の概念を理解するのは難しいことですが、牛乳パックを使ったことは効果的です。
あまりを更に4人で分けることの意味を考えるとき、牛乳パックを使うことでイメージしやすくなりました。
ここでめあて提示「わり算の筆算の計算を続ける方法を考えよう」
めあては教師から説明されましたが、自分たちで考えさせることもできます。
「今日の問題を解くときにいちばん大切なことは何でしょう?」
「どんなことに気を付けて問題を解くといいでしょう?」などと問いかけて、めあてを自分たちで生み出すことができれば、より主体的な学習になります。

牛乳パックの操作から、6÷4の答えが1.5ということはすでにわかっています。それを筆算でどのように解いたらいいのか、子どもたちに考えさせました。
「小数点をおろしてくればいいと思います」
「でも、0をつけていいの?」
「小数点を下してくればいいと思います」
「本当は小数点があるので、後からつけます」
「6は0.1が6と考えればいいです」
「6.0と考えればいいね」
「2は0.1が20こ分です」
「正しい答えは1.5Lです」
次の問題は5÷4です。答えが0.01の位までになります。0.01が20こ分で0.2になることを学びました。

ここまで、教師と子どもとのやりとりの中で、答えを導き出すことができました。
教師が何度も問い返しながら、立ち止まらせて考えさせるところがよかったです。
これから、更に教師からの説明を少なくして、子どもたちが自ら考え説明する機会が増えるように工夫しましょう。

以下は一つの例です。
まず、子どもたちが自分で解いてみます。
式、図、線分図、言葉、矢印や囲み、ふき出しなども使います。
それをとなりの子に説明します。
その中から数名の子に全体発表させます。
教室設置のプロジェクターを使えば、時間も節約できます。
ノートをカメラで写して拡大して説明させましょう。
説明の中で不明なところや不足していることがあれば、他の子に補足させます。
このように、教師の説明を短くして、子どもの発言の機会を多くすればするほど、子どもの表現力、思考力は高まります。

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2019年10月 イタリア