退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

体育科における言語活動 3年生体育「走り幅跳び」

体育の授業を参観しました。
3年生「走り幅跳び」です。
導入は前時の学習カードの紹介。
前時の学習の終わりに書いた「振り返り」を教師が読み上げました。
「わたしはコツを見つけました。足をそろえて着地することです」など、子どもたちは具体的な改善点を挙げていました。
「さっと」「ググっと」など、子どもたちの表現は未発達のところがありますが、逆に子ども同士ではよく意味が通じている様子でした。運動のポイントを説明することは大人でも難しいことです。このように子どもらしい表現で跳び方のコツを教え合うのは、体育科における言語活動として意義の大きいことだと思います。

準備運動もよく工夫されたものでした。
立つ、しゃがむ、手だけで体を支える、ジャンプするなど、多様な動きをテンポよく組み合わせていました。棒の先に鈴をつけて、それを目指してジャンプする運動もありました。ゲーム感覚で跳ぶ運動ができます。

幅跳びを始める前に教師から「(跳ぶ前に)止まらないこと」「上を見ること(すぐ下を見るので)」「踏み切りはタタン(両足で踏み切らないように、リズムに合わせて)」などの説明がありました。
活動中はタンバリンで踏切のタイミングを整えたり、タブレットで跳ぶ様子を動画で記録してそれを見ながら個別指導したりしていました。ひとり一人が明確な自分のめあてをもっているので、何回も何回も練習を繰り返していました。練習の間、子どもたちから跳び方のコツについてアドバイスしている声が聞こえてきました。
着地のポーズがどの子も「くの字」になっていたので感心しました。

活動が終わると素早く集合。
よい跳び方ができている子と、前よりもよくなってきた子が全体の前で跳び方を発表しました。
最後に「振り返り」を記入して数名の子が発表しました。「次は『くの字』がいつもできるようになることを目標にします」「まだ手が出ているので、次はがんばります」「○○さんが着地のところが上手にできるようにがんばっていました」など、ここでも具体的な跳び方のポイントや、努力している友だちの紹介などがありました。
跳び方が上手になる楽しさ、体を動かす楽しさ、友だちと交流する楽しさなど、多様な楽しさのあふれる体育の授業でした。

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博多駅 2019年11月