退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

読み取りを「技」として意識させる

今日の福岡は曇りのち晴れ。
午後は春のような暖かさでした。

今日は2年生の授業を見ました。
国語「スーホの白い馬

教師の発問に対して次々に子どもたちが自分の考えを発表する活気ある授業でした。
発表するときには、「○○だからです」と理由を言ったり、「○○ページの○○行目に書いてあります」と叙述を示したりできていました。
聞き方も体を向けて目を合わせて聞く姿勢ができていました。学習規律の定着が進んでいます。

本時のところを範読した後、挿絵を提示して場面の時や状況を確認しました。
「スーホは何がくやしかったの?」と問うと、「白馬が死んだからです」「白馬との約束が果たせなかったからです」「白馬を助けたかった、一緒に遊びたかった、と思います」などの発表がありました。
前の場面、これまでのお話とつないで自分の考えをつくっていました。

「なぜ、スーホはすぐに楽器を作り始めたのですか?」の問いには、「白馬と一緒にいたかったからです」「夢で『そばにいたい』と言われたからです」「白馬のことを忘れないためです」などの発表がありました。
お話の流れと一致する考え、スーホの気持ちに寄り添った発表でした。

授業の中では、「言葉と言葉をつないで読む」「場面と場面をつないで読む」「言葉をはずして読む」などができていました。
しかし、それを「技」としてはっきり子どもに意識させてはいませんでした。
読み取り方を「技」として教えることを重ねると、次の学習では自分で使えるようになります。
それは主体的な学習の基盤となり、「深い学び」へとつながっていきます。
読み取りの「技」に名前をつけたり、まとめと振り返りのときに「学習の仕方」として定着を図ったりして、次の読み取りの学習につなぐことができるようにしたいですね。

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ハノイ 2018年3月