退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

6年生理科「生物と地球環境」(5/9) 大日本図書

6年生の授業を見ました。
理科「生物と地球環境」(5/9) 大日本図書
本時目標 環境に関わる問題と保全の取り組みについて調べたことをまとめる。見出しをつけて分かりやすく伝わるようにレイアウトを考える。

授業のはじめにこれまでの学習を振り返ります。「前回まで『地球と水の関わり』『地球と水・空気・生物』『地球環境を守る』を学習しました。どんなことが大事でしたか?」
「生物同士は、食べる・食べられるという関係だと分かりました」
「生物はすべてつながっていて、一つでも欠けると成り立たなくなります」
「ごみや排水は人や他の生き物に悪い影響があるので、環境を守る取り組みが行われています」などの発表がありました。
子どもたちは、生物同士がお互いに関わって生きていることを理解し、地球環境への関心も高まっています。

レイアウトを考えるところでは、スクリーンに提示されて手本を見ることで、どのような提示物をつくればいいのか、具体的なイメージを持つこともできました。
見出しを工夫すること、写真やグラフなどの活用、色を効果的に使うこと、文字の大きさ、引用するときの留意点、考察(まとめ)の大切さなども確認しました。

今日の授業は形式面の指摘が多く、内容面をどう見通し、構成していくかという視点が少ないように感じました。
子どもたちはインターネットからの情報や市が作成したパンフレットなど、多くの資料を集めています。
その中には、資料が多すぎてどうまとめたらいいのか困っている様子の子もいました。
そんな子どもたちに、どのように資料を精選したら一番大事なことを伝えることができるのか、それを例として伝えたらよかったと思います。
子どもたちの中から数名の子を選び、例として、多くの資料の中から精選する過程をスクリーンを通してみんなに見せると参考になったと思います。
「このことを伝えたい。そのためにはこの資料がいい」
「この資料を使いたい。だから伝えたいテーマは○○にする」などの過程を見せると子どもたちの参考になります。

この学習では、単元のはじめに強い問題意識を持たせることが重要です。
「大変な問題だ。自分もこのことについて、もっと知りたい、そして、伝えたい」という思いが調べる学習、そして発表(表現)への意欲となります。
人が環境に悪い影響を及ぼしている例、地球環境を守る取り組みは数多くあります。
おどろくこと、意外なこと、緊急なこと、それに対する人々の努力などの例は、人に伝えたくなるようなものばかりです。
「自分たちの問題」として真剣に事例を選んで交流を行えば、対話的で深い学びのある授業となります。
「環境を守るために、私は○○をがんばります」というような一般的で抽象的なまとめにならないように留意しましょう。

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東京駅 2020年2月