退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

「読書会入門 人が本で交わる場所」山本多津也著

月に1回読書会に参加しています。
本格的に始めたのはコロナ禍が起きてからなので、ZOOMというオンライン会議システムを使っています。
短い時間ですが、本を通した交流は単に楽しいだけでなく、勉強になります。
読書というインプットは、それを人に語るというアウトプットによって本当の学びになると感じます。
読書会には課題型と紹介型の2つのタイプがあります。
私が参加しているのは紹介型です。
参加者それぞれが自分の読んだ本について紹介して他の参加者がコメントを述べます。
この本の読書会は課題型です。
指定された本を参加者が読んで、その本について語り合います。
紹介型のよさは実感していますが、この本を読んで課題型読書会のよさも分かりました。

自分を客観視するのは本当に難しいことです。
意識しておかないと、思考は偏ってしまいます。
しかも自分ではそれと気づかないまま。
それで思い出したのが、先日ポッドキャストで聞いた音楽評論家渋谷陽一さんと石破茂さんの対談。(「SIGHT RADIO 渋谷陽一いとうせいこうの話せばわかる!」)
石破さんは「私は自分の考えが正しいかどうか、いつも自問している」と話していました。
「自分とは考えが違う人とも積極的に話すように心がけている」という発言もありました。
私は今まで石破さんのことをよく知らなかったのですが、知性的な方だと感じました。

日本には江戸時代から読書会形式の学びの場がありました。
本を読んで語り合う伝統は形を変えながら続いています。
読書会の試みは現代も静かに広がっています。

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