退職教員の実践アウトプット生活

教育、読書、映画、音楽の日々雑感

2019-01-01から1年間の記事一覧

泳ぐ人 The Swimmer

はじまりはムーンライダーズの「スイマー」アルバム「NOUVELLES VAGUES」(1978年)の1曲目「泣きながら泳げスイマー」という切ない歌詞に心をつかまれましたこのタイトルの映画があることを知りました 次は映画「泳ぐひと」(1969年)NHKBSの放映です話の内…

映画「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」

KBCシネマで妻と映画元ミュージシャンのお父さんと医師を目指す娘の物語饒舌な映画が溢れる今素材をさりげなく提示する語り口がいい ニューヨークのレッドフックという街をはじめて知りました交通も不便で特別有名なところもないだけど行くと何かホッとする…

「静かな環境」から生まれる豊かな学び

先週参観した学級はどれもすばらしい授業が成立していました。5年生の算数、6年生の社会科の授業でした。難しい時期の子どもたちを上手にまとめ、意欲的に学習へ向かわせるのは、ベテラン教員でも苦労するのですが、まだ若い教員たちが、見事に授業を進めて…

1年生国語「わけをはなそう」

昼食後に控室で休んでいると、学生サポーターが話しかけてきました。大学4年生だそうです。ボランティアの学習指導で教室に入っているけど、自分の役割がつかめずに困るときがある、という相談でした。子どもたちとの接するときに注意すること、担任教師が望…

ぼくが目になろう 2年生国語「スイミー」

2年生国語「スイミー」の授業を参観しました。 スイミーの様子や気持ちについて話し合うところでは、教師が「みんなはすぐに大きな魚のように泳げるようになったのかな?」と問うと、「『なったとき』と書いてあるから、すぐにはできなかったと思います」と…

学びを推進するエンジン

昨日は、運動会の代休でした。私が訪問した小学校は、暑さ対策で、日曜日の運動会は午前中でプログラムを打ち切り、3分の1を明日水曜日午前に実施する予定です。26日の日曜日は、まだ5月だというのに運動場は30度を超える暑さだったそうです。練習期間には光…

映画「小さな恋のうた」

若い頃のことを思い出すとつらくなる振り返ると恥ずかしいことばかりで「ああ!」と叫んで隠れたくなるくらい「あんなことしなければよかった」と後悔するばかり 人はないものねだりが多いので若い人を見るとうらやましいと感じることもある自分が若いときは…

私の英語学習法

老後の趣味というか暇つぶしで英語の学習を続けています。大体こんな感じです。 通勤の駅までの道、電車の中では小型ICレコーダーにタイマー録音したラジオ講座を聞いています。NHKラジオ英会話、実践ビジネス英語、ニュースで英語、ボキャブライダーなどで…

「令和」(ゴールデンボンバー)

今日も暑かった。強い日差し。気温は27度まで上がりました。福岡市の多くの小学校は5月26日が運動会です。中休みに3年生の教室に行ったら、運動会のダンスを見せてくれました。「令和」(ゴールデンボンバー)どのクラスにも驚くほど踊りが上手い子が…

旅のスケッチ ホーチミン市② 突然靴修理男

「あああああああ!」街中を歩いていたら大きな声が聞こえた。どうやら私に向かって発せられている。何か踏んだか?何か落としたか? 気づくと若い青年が私の靴を指さしている。そのとき履いていたのは10年近く愛用している靴。ちょっと上等の休日用の革靴だ…

春のうららの隅田川

今日参観した授業は3年生国語「春の楽しみ」。「春の行事に興味をもち、それに関わる語句を書くことができる」が本時の目標です。導入では「花」(武島羽衣)を読みました。難しい言葉は説明を添えながら、先生の歌声も聴かせてもらいました。子どもたちには…

1年生国語「ひらがな」のポイント

今日の福岡は早朝少し雨がふりましたが、午後はいい天気。さわやかな5月の風が本当に心地よい季節です。 今日は1年生の授業を参観しました。ひらがなの学習です。「え」の字を学習するときに、書き方の間違った例を示して、どこがよくないのか考えさせていま…

Small Talkをするのに必要なものは何?

「例えば、高学年用新教材に設定されているSmall Talk は、〇ライブ、本当のことを言うから楽しい〇その場で何が出てくるか分からないから、楽しい〇今までに習った語句や表現からどれを使ったらよいかを考えて言えたとき、相手に伝わったときは、とても嬉し…

旅のスケッチ 台湾 台北當代藝術館

2度目の台湾前回は友人たちとパック旅行今回は家族と一緒に台北市内食べ歩き台北の地下鉄は便利で快適で安いことも分かった 台北當代藝術館も2回目の訪問日本統治時代の小学校を改装した現代美術館デジタルアートが多いのがここの特徴 真っ暗な部屋に入って…

映画「ビル・エバンス タイム・リメンバード」

ビル・エバンスはいちばん好きなジャズピアニストワルツ・フォー・デビイは私が最も愛するアルバムこんなに深く美しい音楽は他にあるだろうか 光の放物線がきらめいては消えていくずいぶん昔にしまい忘れた宝物が目の前に現れるでもすぐに消えて静かなかすか…

心情を直接問わない

「心情を直接問わない登場人物の心情を直接問わないことによる効用は、3つあります。1つ目は学習意欲を高められるという点です。2つ目は、叙述に即して考える力を身につけられるという点です。3つ目は、新たな読みが生まれるという点です。叙述に即して自分…

新しいスパイダーマンの映画

新しいスパイダーマンの映画を見ました。Spider-man: Into the Spider-verseアニメーションの表現技法が斬新です。アメリカンコミックのタッチを動画として再現しているものが基本ですが様々な技法を組み合わせてそれを超えたレベルに達しています。リキテン…

旅のスケッチ 熊本 つなぎ美術館

阿蘇への一泊旅行の帰り、少し足を延ばして「つなぎ美術館」へ行きました。少し前にNHK「日曜美術館」で紹介されたところです。 津奈木はずいぶん遠いところにありました。阿蘇を朝10時に出発して高速を走り、美術館に着いたのは午後1時。つなぎ美術館は小さ…

旅のスケッチ ホーチミン市① サイゴン川クルーズ

2回目のベトナムです。前回は北のハノイ、今回は南のホーチミン市。前も3月に行ったのですが、気温は全然違いました。3月のハノイは日本の初夏と同じで、とても過ごしやすかったです。今回のホーチミン市はとにかく暑かった。湿度が高く日差しが強い。 ホー…

3語で伝わる! 最強の英語授業

「3語で伝わる! 最強の英語授業」瀧沢広人 英語の授業で英語をもっとたくさん使いたい、と考える教師は多いと思います。しかし、間違った英語を教えてはいけないので、ためらってしまう方もいるでしょう。英語で説明しても子どもには分からないかもしれない…

非認知能力を育み、格差に挑む

「私たちは子どもに何ができるのか 非認知能力を育み、格差に挑む」ポール・タフ 貧困や格差が是正されていないこと、広がっているかもしれないことは、私も感じています。毎日、多くの学校を訪問する中で、家庭環境に課題がある子、無気力な子、学校へ来て…

私たちは子どもに何ができるのか

今日は教育センターで会議の後、資料作成。図書室でいい本を見つけました。 「私たちは子どもに何ができるのか 非認知能力を育み、格差に挑む」ポール・タフ「逆境にある子供たちを手助けして困難な環境を乗り越えさせるのはむずかしい。たいていはひどく骨…

旅のスケッチ ニューヨーク④ ホイットニー美術館

ホテルがあるタイムズスクエアからハイラインをずっと歩いてホイットニー美術館に行った以前はグリニッジ・ビレッジにあった美術館2015年に新規移転オープン 近現代のアメリカンアートの展示やはりエドワード・ホッパー都市、孤独、メランコリー静かだが力強…

よい授業が成立する条件

今日は4年生の授業を見ました。 国語「初雪のふる日」です。 はじめの音読の後、ワークシートへの書き込みと意見交流とを交互に行う授業でした。子どもたちが熱中して考え意見交流していました。教師の賞賛や励ましがよく子どもたちに伝わり、集中が授業の最…

読み取りを「技」として意識させる

今日の福岡は曇りのち晴れ。午後は春のような暖かさでした。 今日は2年生の授業を見ました。国語「スーホの白い馬」 教師の発問に対して次々に子どもたちが自分の考えを発表する活気ある授業でした。発表するときには、「○○だからです」と理由を言ったり、「…

”Give and Give”の考え方で

「即興スピーキング活動」胡子美由紀「”Give and Give”の考え方で“Give and Take”、与えればその分返ってくるという考え方はよく言われると思いますが、”Give and Give”という言葉を聞いたことがありますか?生徒と信頼関係を築くには、”Give and Give”、つ…

読み取りを「技」として次の学習につなぐ

今日は1年生の授業を見ました。国語「どうぶつの赤ちゃん」 授業が始まる前に、一人の男の子が私に質問しました。「先生、みんなが必ず2年生になれるとは決まっていないのですか?」すぐにどんな話があっているのか分かりました。「君は何か心配なことがあ…

できないことは悪いこと?

今日は教育センターで会議の後、資料づくり。 体育授業のすばらしい提言を見つけました。 「運動が苦手な子どもへの配慮」その前に 大後戸一樹(体育科教育 2019年3月号) 「配慮は必要ですが、それは教師がすればよいのではなく、学習者みんなに生かされて…

卵を産めない郭公

「卵を産めない郭公」ジョン・ニコルズ村上春樹訳映画「くちづけ」の原作 この映画が大好きだった1969年まだ中学生のとき明るいが感傷的な主題歌美しすぎるニューヨークの風景行き場のない揺れる若者の心 エキセントリックでがらくたの言葉をしゃべり続…

自分の考えをつくる

小学校の言語活動で大切なことは何でしょう。 「いい発表ができるようになることが大事だな」と考えていました。自分の考えのつくり方を教えていました。 「考えには理由をつけましょう」「~だと思います。それは~だからです」「事例を加えると相手によく…